少女達と織り物

機織りに定評がある

黒髪と金髪の二人の美しい少女がいました。

 

少女達は、国境いで

健やかなる時は、笑い合い

病める時は、励まし合い

姉妹の様に暮していました。

 

 

ある時、

黒髪の少女の美しさが、

金髪の少女の美しさが、

それぞれの国の王子の目に留まり、

お妃として迎えられる事になり

親、親戚共に喜びました。

 

 

しかし、少女達は、悲しみに暮れました。

もう、自由に会えなくなるからです。

それどころか、それぞれの王族の衣服のみ

織るように命じられたからです。

 

少女達は幼かったのでした。

親にも、王族にも、

ましてや世間にも抗えません。

それどころか、世間は少女達の心中には

全く気付きませんでした。

 

 

考え抜いたすえ、

少女達は一つの美しい織り物を織りました。

 

大空へ飛ぶ2羽の鳥が描かれた

黒と金が織りなす見事な物でした。

それが最後の織り物になりました。

 

少女達は眠りの中、

一つになり、幸せに微笑み合いました。

 

 

意味:自分なりに、おとぎ話な百合。

「世間でいう幸せ≠当人の幸せ」な話。