少女達と織り物(二 森と二人の少女)

その日から、少年は、二人の少女の事を考えるようになりました。
学校が終わると少年は、急いで走り出しました。驚いたのは周りの友達。
「みんな、ごめん。用が出来た。」
友達に理由も話さず、少年はその場から離れました。
行先は決まっていました。

 

森の外での観察をしていると、いろいろな事が分かって来ました。
二人の少女は、一つ屋根の下で暮らしていました。丁度、国境いを挟む所にある小さな家でした。両親らしき人を探しますが見当たりません。大人自体がいないのです。


でも、二人の少女の顔には悲しみは感じ取れず、姉妹という訳でもなさそうです。
その証拠に、わざわざ、お互いに「わたしの」「愛する」という言葉を付けて呼び合って、お互いに織り物を贈り合っていました。
もちろん、毎日、森へ遊びに行っていました。本当に二人の少女だけです。
まるで、国境いの様にで何物にも属さない事を象徴している様でした。
たった、二人の生活で、飽きることを知らないのでしょうか。